開業ノウハウ

ギター教室を開業するには?場所の選び方や集客方法についても解説!

開業ノウハウ

昨今、バンドを題材にしたアニメの盛り上がりによってギターをはじめる人が増加傾向にあります。総合楽器店の島村楽器が2023年10月に公開した、2023年度上半期「売れた楽器ランキングTOP10」によるとエレキギターの販売数は2022年上半期と比べて、148%となっています。

引用元:【島村楽器調べ】2023年度上半期「売れた楽器ランキングTOP10」発表!今期も続く音楽アニメ効果!コロナの制限緩和によりバンド系、管楽器系楽器が好調!

https://www.shimamura.co.jp/press/?p=7617

ギターを始めたばかりのライト層が増えたことで、「これから本格的にギター学びたい」という層の増加が期待できるでしょう。

さらなる盛り上がりが期待できるギター関連市場ですが、この記事では「これからギターを教えてみたい」「独立してギター教室を開業したい」という方向けに、ギター教室の開業に必要な準備や、教室運営の方法について解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

記事を読むとわかること

  • ギター教室の開業に必要な準備
  • ギター教室の集客や運営で気をつけるポイント

ギター教室開業には資格が必要?

「ギター教室の開業には資格が必要?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。結論としては、ギター教室の開業には特別な資格は必要ありません。

ギター教室を開業できるほどの技術と知識があり、「ギターを教えてみたい」という熱意があれば、だれでもギター教室を開業することができます。

ただ、受講者に教えるだけの技術や知識は必要です。ギターや音楽に関する資格やコンテストでの入賞歴をもっていたり、有名な音楽大学を卒業していたりすると、受講者に信頼して教室を選んでもらう一助となるでしょう。

また、ギターの技術や知識だけではなく、授業内容を考えるスキルや受講者とのコミュニケーションスキルが必要になってきます。そのため、最初のうちは独立して開業する前に、音楽教室などで講師として働きながら、ギター教室の独立開業準備をしていくのもよいでしょう。

ギター教室の開業準備

それでは、ギター教室を開業する場合に必要な作業を見ていきましょう。

コンセプトを決める

あなたは、どんな教室を開きたいですか?まずは教室のコンセプトを設定することが大切です。

一般的にコンセプトを決める場合には、「誰に」「何を」「どのように」の3つの要素から決めていくとわかりやすいと言われています。

  1. 誰に(ターゲット)
    主にどんな層に対してギター教室を提供したいのか
  2. 何を
    ターゲットがギター教室を通してどんなニーズや欲求を満たすのか
  3. どのように
    ニーズや便益をどのような方法や技術で満たすのか(練習内容や実施頻度など)

「誰に(ターゲット)」は、例えば以下のような内容が考えられます。

  • 子ども向け(小学生・中学生・高校生)
  • 大人向け
  • 音大受験向け
  • 初心者向け
  • 経験者向け
  • 特定の音楽ジャンル向け

「何を」には、例えば以下のような内容が考えられます。

  • 音楽に触れることを楽しむレッスン
  • スキルアップやコンクールを目標とする指導
  • 受講者が好きな曲やバンドを弾くのを目標として指導
  • 教室内で友達を見つける場の提供

「どのように」では、例えば以下のような内容を定めておくとよいでしょう。
この内容は前述のターゲット層と「何を」目標とするのか、から考えていくと定めやすいです。

  • レッスンの頻度
  • レッスンの人数

場所を決める

コンセプトが定まったら、それを実現できる環境を整えていきましょう。

ギター教室の場合、ジャンルにもよりますがある程度の防音性が重要です。周辺住民の方に迷惑をかけないよう、防音に関する確認は必ず行うようにしましょう。

具体的な方法としては以下のようなものが考えられます。

自宅で開業する

ギター教室の開業をする際ので一般的な開業場所のひとつが、自宅で開業することです。すでに防音設備も整っているという場合、初期費用をかなり抑えて開業することができるため、開業後のリスクをぐっと抑えることが可能です。

メリット
  • 初期費用を抑えられるのでリスクが小さい
  • 物件に関する固定費を抑えられる
  • 通勤時間がない
  • 自宅の光熱費などを経費計上可能になる
デメリット
  • 自宅の場所や先生のプライベートが公開されてしまう
  • 防音性が整っていない場合、近隣住民とのトラブルにつながるリスクがある
  • 自宅が賃貸物件の場合、開業できない可能性がある
  • 家族や同居人、近隣住民からの理解が必要

テナントや賃貸物件を契約する

2つめに、教室の開業のためにテナントを契約する方法もあります。
物件を事前に調べておけば、防音性の高いスペースを確実に提供できるほか、駅近などの通いやすい場所でテナントを借りられたり、教室の独自性を出しやすかったりといったメリットも多くありますが、初期費用や維持費がかかってしまうため、リスクも大きくなります。

メリット
  • プライベートと仕事を分けることができる
  • レッスンや教室のスケジュールを自分で決められる
  • 教室の独自性を出しやすく、ブランディングにもなる
  • 生徒の多いエリアを狙って開業できる
デメリット
  • 初期投資が高額になってしまう
  • ランニングコストが発生する
  • 開業まで時間がかかる

レンタルスペースや公民館などの時間貸しのスペースを活用する

また、時間貸しのスペースを活用して教室を行う方法もあります。防音性の高いスペースを確実に提供できるほか、時間貸しのため赤字にならないというメリットや機材を貸し出しくれるため、アンプなどや椅子などの備品を購入する必要がないというメリットがあります。

音楽スタジオによっては営利目的での利用を禁止している場合もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。

メリットとデメリットは以下のようなものが挙げられます。

メリット
  • 初期費用を抑えることができる
  • 備品もレンタルできる
  • 人数に合わせて、スペースを柔軟に確保できる
  • 必要なときだけ場所を借りられるため、赤字リスクがない
デメリット
  • 都度予約をする手間がかかる
  • 施設が利用できない場合、レッスンを実施できない
  • 営利目的での利用が制限される場合がある

そのほか:訪問レッスンやオンラインレッスンについて

そのほかの方法として、先生が生徒の自宅へ訪問してレッスンをしたり、オンラインでレッスンを行う方法もあります。また、オンライン授業や訪問レッスンを、通常のレッスンなどと組み合わせて提供することで、教室の独自性を出すこともできます。

オンライン授業の代表的なツールは以下のようなものがあります。

  • Google meet
  • ZOOM
  • Microsoft teams

どれも無料ではじめることができるので、まずは試してみるとよいでしょう。教室の生徒や講師の特性に合わせて、教室にあった運営方法を選択しましょう。

開業資金を確保し、必要な備品を用意する

開業資金は、2で決めた教室の場所をはじめ、さまざまな要因によって異なります。

一般的には以下のような資金が必要で、自宅で開業する場合は10万〜200万円、テナントを借りて0から始める場合には最低でも300万〜500万円ほどの資金準備が必要です。

  • 施設費用
  • ギターやアンプなどの購入費用
  • 教材や楽譜の購入費用
  • 広告宣伝費用

また、光熱費等のランニングコストが月にどれくらいかかるのかも計算し、必要な売上を毎月確保できるようにレッスン数やレッスン金額の計画を立てましょう。

開業関連の手続き

個人事業主の場合でも、法人設立の場合でも開業する際にはさまざまな手続きと書類の提出が必要です。場合によっては、罰せられる可能性もあるので注意が必要です。以下の記事において、開業関連の手続きと相談できる公的機関をまとめているので、ぜひ読んでみてくださいね。

ギター教室の集客方法

教室を開業する準備が整ったら、生徒を集める必要があります。

最初は親しい人や既存の生徒からの紹介で集める方法もおすすめですが、検討中の方が教室の情報を得られるよう、以下のような準備を事前に行っておきましょう。

ホームページを作成する

ホームページは、ギター教室を広く知ってもらうための重要なツールです。

ホームページを作成することで、教室の情報やレッスン内容を詳細に伝えることができます。また、講師が得意なジャンルや教室の雰囲気を知ってもらうため、レッスンに関するブログや先生の経歴に関するページを用意してみるのもよいでしょう。

「ブログになにをかいたら・・・」と思われるかもしれませんが、先生の日常のことやレッスンで心がけていることなどを発信するだけでも、受講者さんの教室選びの不安を解消することができ、おすすめです。

SNSアカウントを作成する

また、ホームページを最初から作成することがハードルに感じる場合、InstagramなどのSNSアカウントや、LINEビジネスアカウントを活用する方法もあります。日々の教室風景を写真や動画で見せると、事前に教室の雰囲気を感じてもらうことができるので、集客の後押しとなるでしょう。「弾いてみた動画」などを公開するのも見込み客の集客にもつながるかもしれません。

なお、生徒の写真や動画を利用する場合には、必ず生徒や保護者に掲載の許可を取るようにしましょう。

Googleマップへ登録する

オンラインレッスン以外の教室の場合、教室の近くに住んでいる方にどれだけ知ってもらえるかがとても大切になります。そのため、Googleビジネスプロフィールに登録し、Google検索やGoogleマップ上で教室が表示されるようにしておくのも効果的です。

登録は無料でできるので、教室を開業したら、ぜひレッスンの時間や連絡先などを登録しておきましょう。

体験レッスンを実施する

体験レッスンを実施することで、教室へ興味を持っている人々に教室の雰囲気や指導内容を体験してもらう機会を提供することができます。

体験レッスン終了後には丁寧なフォローアップを行い、正式なクラスへの入会を促すキャンペーンや割引を提供することも有効です。

体験レッスンの予約には、前述のホームページのお問い合わせフォームを利用するほか、SNSのメッセージ機能や、教室のLINEアカウントを活用する方法もあるので、ぜひ検討してみてくださいね。

まとめ

ギター教室は大人から子供まで長く人気のある習いごとで、大人になってから習い始める人も多く、最近ではオンラインでの受講も増えています。ギター教室の先生になるために特別な資格は不要ですが、適切な指導を行うため、スキルはもちろんコミュニケーション能力が必要です。

この記事では、教室の場所選びや開業準備、集客方法など、ギター教室を始めるまでに必要な準備や手順を解説しました。

これからギターを「教える」ことにチャレンジしてみたいみなさんに、少しでもお役に立てると幸いです。

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ここまで、ギター教室の開業についてご紹介しましたが、開業後も教室の運営には、集金や生徒の情報管理、連絡や予定の管理など、さまざまな事務作業が発生します。
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月額利用料は定額で、生徒数によって変動することがないため、これから教室を始める場合にも安心して導入いただけます。

「教える」にチャレンジしてみる際には、ぜひ一度導入をご検討くださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。