開業ノウハウ

英会話教室を開業するには?必要な準備や集客のポイントを解説!

開業ノウハウ

英語は世界中で最も広く使用されている言語の1つです。英会話を学ぶことで、他の国や文化の人々とコミュニケーションを円滑に行う能力が向上します。

2020年には、小学校での英語教育が3~6年生を対象に必修化されました。

英語教育が必修化された背景には、小学校から英語教育を行い、英語を使いこなせるグローバル人材を育てるという大きな目標があります。

また、学校での授業以外でも、多くの子どもたちが習い事として英会話を学ぶ数も増えています。未就学のうちから楽しみながら英語に触れることで、学習ではなく、コミュニケーションツールとして英語を身につけることができるメリットがあります。

もちろん、英会話はいつから始めてもよいものですので、大人の習い事としても人気があります。英語を学ぶ理由は、仕事で必要だからといったものから、旅行や趣味で英語を理解できるようになりたいというものまでさまざまで、いろいろな形の英会話教室の需要があるでしょう。

海外で長く暮らしていた方や、英語が得意な方の中には、英会話の先生を仕事としてみたい、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、英会話教室の開業に必要な準備や資金、集客方法のポイントについて解説していきます。

記事を読むとわかること

  • 英会話教室の開業にはどんな資格や準備が必要か
  • 英会話教室の集客方法

英会話教室の開業にはどんな資格が必要?

英会話教室を開業する際には、特定の資格が必須とされるわけではありません。

しかし、英語教育に関連する資格や経験を持っていることは、生徒からの信頼を得るのにとても有効ですし、集客のポイントになります。

また、資格を一度取って終わりというわけではなく、定期的にTOEICなどのテストを受け実力を保っておくことや、英語圏の文化や英語教育に関する知識をアップデートしていく必要があります。

具体的に持っておくと有利になる資格や経験は以下のようなものがあります。

英語関連の資格

英検やTOEIC等、英語に関する様々な資格をもっていると、自身の英語力を証明できるので、集客や信頼性のアップに役立ちます。また、日本ではあまり主流ではありませんが、TEFLやTESOLの資格にチャレンジしてみるのもよいでしょう。これらの資格は英語を母国語としない人々に英語を教えるための専門的な知識を提供します。

教育関連の資格

もし、あなたが教育学の学位や教員免許を持っていれば、教室運営やカリキュラム開発においてとても役立つでしょう。英会話教室は英語を教えるだけではなく、生徒とのコミュニケーションも必要ですので、心理学などの勉強をしておくことも有効であると言われています。

留学や海外居住の経験

過去に英語圏の国で暮らしていたことがある場合や、学校に通っていたことがある場合、先生としてのアピールポイントになります。海外ならではの文化に関する話など、生徒が興味を持ちやすいカリキュラムを作成し、教室の差別化を図ることができるでしょう。

以上のような資格や経験を持っていると、英会話教室の開業において有利に働きます。しかし、必須ではないため、独自の経験やスキルを活かして教室を運営することも可能です。

英会話教室の開業準備

それでは、実際に英会話教室を開業する場合に必要な作業を見ていきましょう。

コンセプトを決める

英会話教室とひとくくりに言っても、様々な形態があります。まずは、どんな教室を開業したいのか、書き出してみましょう。一般的にコンセプトを決める場合には、「誰に」「何を」「どのように」の3つの要素から決めていくとわかりやすいと言われています。

  1. 誰に(ターゲット)
  2. 何を
  3. どのように

具体的には以下のような内容です。

1. 誰に未就学児/小学生/中学生/高校生/大人
2. 何を日常会話/ビジネス会話/受験や資格対策
3. どのようにグループレッスン/マンツーマンレッスン
グループの場合、最大人数や、時間配分
そのほか、ゲームやオンラインレッスンなどの独自のカリキュラムを取り入れるか

場所を決める

コンセプトが定まったら、それを実現できる教室の場所を探します。

自宅で開業する

英会話教室の一番手頃で始めやすい手段として、自宅で開業するという方法があります。メリットとデメリットは以下のようなものが挙げられます。

メリット

  • 初期費用を抑えられるのでリスクが小さい
  • 物件に関する固定費を抑えられる
  • 少ない資金で開業できる
  • 自宅の光熱費などを経費計上可能になる

デメリット

  • スペースによって生徒数が限られる
  • 自宅が賃貸物件の場合、開業できない可能性がある
  • 自宅の場所や先生のプライベートが公開されてしまう
  • 家族や同居人からの理解が必要

レンタルスペースや公民館などの時間貸しのスペースを活用する

ふたつめに、公民館や集会所、市民センターなどの時間貸しのスペースを活用して教室を行う方法があります。机や椅子などの備品を貸し出している場合もあり便利ですが、営利目的に利用が行えない場合もあるので注意しましょう。近くにそういった施設があれば、まずは利用方法を問い合わせてみるとよいでしょう。

メリットとデメリットは以下のようなものが挙げられます。

メリット

  • 初期費用を抑えることができる
  • 人数に合わせて、スペースを柔軟に確保できる
  • 必要なときだけ場所を借りられるため、赤字リスクが少ない

デメリット

  • 都度予約をする手間がかかる
  • 場所が空いていない場合、レッスンを実施できない
  • レッスンごとに必要な機材を持ち込む必要がある
  • 簡素な場所が多いため、教室の独自性が出しにくい

テナントや賃貸物件を契約する

3つめに、教室の開業のためにテナントを契約する方法もあります。
生徒に集中できるスペースを確実に提供できるほか、教室の独自性を出しやすいといったメリットも多くありますが、初期費用や維持費がかかってしまうため、リスクも大きくなります。

そのため、一般的には、自宅やレンタルスペースで生徒や講師が集まり、一定規模を超えてきたタイミングで検討するのが良いでしょう。

フランチャイズではじめる

また、英会話教室の場合、大手の英会話スクールでフランチャイズとして開業する方法もあります。開業にはサポートがあるので、一人で始めるのは不安・・・というかたは検討してみると良いでしょう。

メリットとデメリットは以下のようなものが挙げられます。

メリット

  • 開業に関するサポートを受けることができる
  • レッスン教材や管理システムなどを利用できる場合がある
  • 大手の教室名を使うことができるので、集客に有利

デメリット

  • 加盟料や保証金など、契約に必要な費用が発生する
  • 契約期間などの制約を受ける場合がある
  • 教材が決まっているので、先生の独自性を出しにくい

開業資金を確保する

開業資金は、2で決めた教室の場所をはじめ、さまざまな要因によって異なります。

英会話教室の場合、特別な設備が不要なため、自宅の1室で開業する場合は10万〜30万円からでも始めることができるでしょう。もし開業にあわせて自宅の改装などを考える場合には、その費用もかかってきます。

なお、もしテナントを借りて0から始める場合には300万〜500万円ほどの資金準備が必要だと言われています。

レッスン料と徴収方法を決める

ある程度教室の方向性が定まってきたら、レッスン料と徴収方法を決めましょう。英会話教室の場合、月謝制を導入することがほとんどですが、個人レッスンの場合など、回数券のようなチケット制を取り入れることもできます。

グループレッスンの場合、1回あたりのレッスン料の相場は2,000円〜4,000円、月謝にすると8,000円〜16,000円程度となっていますが、地域や対象の年齢によっても異なるため、開業の際には近くの教室や、同じようなカリキュラムを提供しているスクールの料金体系を調べておくようにしましょう。

また、マンツーマンレッスンの場合には料金は上がることが一般的です。具体的には1回5,000円〜8,000円ほど、月額にすると20,000円〜40,000円の間が多いようです。

レッスン料の相場は、カリキュラムの内容や指導のレベルによっても異なるため、迷ったら1で決めたコンセプトを見直してみましょう。専門性の高いビジネス英語の習得や、資格取得・留学などを目標とする場合には相場もあがるでしょう。

また、料金が決まったら、徴収方法も決める必要があります。

生徒が10〜20人程度であれば、現金での徴収・管理も可能ですが、生徒側に現金を持ち運ぶ負担や、大きなお金であればクレジットカードで払いたいと言った希望もあるため、ここで決済システムの導入を検討しておくとよいでしょう。

決済システムの中には、決済以外の入会管理やスケジュール管理機能も含んでいるサービスもあるため、開業時に導入しておくと、事務作業を減らすことができ、開業の忙しい時期に、「教える」業務そのものに集中しやすくなるメリットがあります。

開業届の提出

個人事業主になる場合、税務署に開業届を提出する必要があります。これにより融資や助成金の申請、事業納税などが可能になります。
また、事務所・事業所の新設や増設・移転・廃止する場合や、事業を廃止する場合にも提出が必要になりますので、覚えておきましょう。

提出期限と提出場所

開業日から1ヵ月以内に、自宅住所を管轄する最寄りの税務署に提出します。

提出方法

開業届の提出方法は現状では以下の方法があります。

  1. 税務署へ直接提出する
  2. 郵送(返信用封筒も同封)
  3. e-taxを利用して提出する

なお、お手続き方法や必要書類については変更がある場合もございますので、詳細は「国税庁のホームページ」にてご確認の上、管轄の税務署の指定に従ってください。

英会話教室の集客方法

教室を開業する準備が整ったら、生徒を集める必要があります。親しい人の紹介や、会場として借りている公民館での募集などで生徒を増やす方法もありますが、規模を拡大していきたい場合には以下も試すとよいでしょう。

ホームページやSNSアカウントを作成する

教室に関する情報をインターネットで公開しておくことは集客にとても効果的です。

ホームページ上では、生徒に信頼してもらえるよう講師の経歴や指導方針を公開しましょう。毎週のレッスンの予定や内容も掲載しておくことで、生徒は、自分が通える時間帯に教室が開講しているのかを確認することができます。

また、ホームページを最初から作成することがハードルに感じる場合、InstagramなどのSNSアカウントを活用する方法もあります。

日々の教室風景を写真や動画で見せると、事前に教室の雰囲気を感じてもらうことができるので、集客の後押しとなるでしょう。

体験レッスンを実施する

英会話教室を選ぶとき、多くの人は実際に体験してみたいと思います。

体験レッスンは、教室の雰囲気や指導方法を直接感じることができるため、非常に効果的な集客策です。子供向けの体験レッスンでは、会話を通して英語の楽しさを感じてもらえるような内容を用意することが大切です。また、大人向けには、実際の講師との相性をみてもらえるよう、担当する講師のいつも通りのレッスンを受けてもらえるようにしましょう。

レッスン終了後には丁寧なフォローアップを行い、正式なクラスへの入会を促すキャンペーンや割引を提供することも忘れずに行います。

体験レッスンの予約には、前述のホームページのお問合せフォームを利用するほか、SNSのメッセージ機能や、教室のLINEアカウントを活用する方法もあるので、ぜひ検討してみてくださいね。

まとめ

英会話教室は、特別な施設や資格が不要で始めることができるため、英語のスキルがある方であれば、比較的低リスクでチャレンジしてみることのできる教室です。

ただもちろん、開業後も長く続けていくために、教室運営や英語のレッスンに関する知識と勉強は必要です。レッスンを通して生徒と向き合い、信頼関係を結ぶことができれば、とてもやりがいのある生涯の仕事となるでしょう。

この記事では、教室の場所選びや資金、集客方法など、開業に必要な準備や手順を解説しました。

これから英会話を「教える」ことにチャレンジしてみたいみなさんに、少しでもお役に立てると幸いです。

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最後までお読みいただきありがとうございました。