開業ノウハウ

教室・スクール料金の決め方とは?3ステップにわけて解説!

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教室・スクールの料金設定は教室経営に大きく影響します。そのため、レッスンの料金についてはじっくり考えた上で決めていくのがよいでしょう。料金設定はいくつか一般的な方法がありますが、それぞれのメリットとデメリットを紹介した上で、値決めのポイントについてまとめています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

レッスン価格を決める前に基本用語を解説!

販売価格を決める方法は、さまざまな方法がありますが、専門用語がでてくるのでまずは、販売価格を決める際に計算式で使う基本用語を紹介します。

原価ってなに?

教室・スクール運営における原価とは、レッスンを提供するために必要な場所代や人件費などのコストの総額を指します。備品代など、諸々の支出を合計して原価と考えましょう。

大前提として、販売価格は原価より高く設定必要があります。販売価格を原価より低くすると利益が全く出ないので、販売価格を決める際にはコストを洗い出してから決める必要があります。

原価率ってなに?

原価率とは、売上に対する原価の割合のことです。「原価率 = 原価 ÷ 売上」 という計算式から算出することができます。例えば、売上が100万円で原価が50万円の場合、原価率は50%となります。

利益率ってなに?

利益率とは、売上に対する利益の割合です。計算式は「利益率 = 利益 ÷ 売上」で算出できます。利益率の数字が高いほど、成功していると言えます。

価格を決める際のポイント

レッスンの価格は健全な経営に大きな影響を及ぼします。さまざまな決め方や視点がありますが、最低限押さえておくべきポイントは利益を出せる数字を把握しておくことです。

なぜなら、実際に価格を決めてサービスを提供し始めたあとのタイミングでは、「市場よりもっと安い方がいいのではないか?」「想定より教室の稼働率が低く利益が出せないから値下げして生徒を集めよう」といったプレッシャーがかかる場合があるからです。

例えば、教室・スクールを運営していくにあたり、主なコストとしては人件費と賃料が挙げられます。テナントでひとりの講師に対して複数の生徒が参加するようなレッスンを毎日決まった時間に開催しているような提供方法の場合、生徒数を多く確保して、1日に多くのレッスンを複数回提供した方が利益率が高くなります。

「価格を決める」ということは経営への影響が大きく、悩みがちですがまずは利益を出せる数字を把握しておくことを目標にして、少しずつ価格の解像度を上げていきましょう。

おすすめのレッスン価格の決め方

値決めの方法はさまざまな方法があります。主な手法として、原価率や利益率を元に出す方法がありますが、教室・スクールのレッスンあたりの原価率や利益率は業界標準が定まっていません。言い換えると「各スクールが独自の価値をもとにそれぞれ値決めしている」と言えるため、そういった業界において原価率や利益率だけをもとに価格を決めるのは、よい方法とは言えないでしょう。

もちろん、売上よりコストの方が高い状態では経営を続けていくことはできないので、固定費や講師の人件費などのコストをあらかじめ洗い出しておくことは重要です。

以下にレッスン価格を決める手順をまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ステップ1:コストの洗い出し

まずは、教室・スクールの経営にかかっているコストを洗い出すことから始めましょう。賃料や人件費、そして広告も出している場合は広告費などもすべて洗い出します。テナントを借りている場合は光熱費、掃除用品などの備品代もコストになるので漏れがないようにしましょう。

代表的なコスト例

  • 賃料
  • 光熱費
  • 水道代
  • ゴミ処理代
  • 通信費
  • 外部サービス利用料
  • 備品代
  • 交通費
  • 人件費

ステップ2:教室・スクールにあった売上・利益の計算式を作る

教室・スクールの形式によって、売上・利益の計算式は異なります。例えば、月謝制でレッスンに複数の受講者が参加する形式では、レッスンあたりの売上合計を出すために以下のような計算式が考えられます。

月謝 ÷ ひとつきに実施するレッスン回数 × 参加人数 = レッスンあたりの売上合計

月謝が6,000円、ひとつきに6回レッスン実施、レッスンあたりの参加人数が20人の場合だとすると

6,000円 ÷ 6回 = 1,000円(一回当たりのレッスン代金)
1,000円 × 20人 = 20,000円(レッスンあたりの売上合計)

となります。教室・スクールごとに売上の計算式は異なるので自社の運営実態に合わせて、売上の方程式を考えてみましょう。

ステップ3:相場価格を調査する

同じジャンルの教室が近いエリアにある場合は、それらの教室を参考に相場価格を調査しましょう。相場価格を洗い出すことができたら、売上・利益の計算式に当てはめてみます。

上記の計算式において、確実性がない変数は受講者の数となりますが、相場価格を代入した際に「売上 > コスト」を達成するために現実的ではない受講者の獲得が必要な場合は、コストの見直しを行いましょう。

相場価格より安い値付けを最初から考えるのではなく、まずは相場価格をもとにコストをコントロールするのがよいでしょう。また、価格だけでなく価値についても調査するのもおすすめです。自社の教室・スクールの方が独自の価値がある場合、相場価格より高い料金を設定するのもよいでしょう。

最初から価格を安くしすぎない

集客のために、最初に販売価格を安く設定すると、後から値上げしなければいけない状況になります。その結果、受講者や見込み客に「値上げした」というネガティブな印象を与えかねません。中長期的に考えて、無理のない価格設定をすることが大切です。

とはいえ、開業してすぐに受講者を集めるということは非常に重要なので、キャンペーンを実施するなどで対応するのがよいでしょう。

まとめ

教室・スクールのレッスン料金を決める手順について解説しました。教室・スクールは各教室が独自の価値を提供しているため、値決めが難しいビジネスといえます。

まずは、利益を確保できるラインを明確にしておくことが健全な経営につながります。開業後に長く教室・スクールを続けていくことは、地域の方々との信頼関係にもつながり、さらにやりがいのある事業となります。

ぜひこの記事を参考に、料金設定について考えてみてくださいね。

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