オンラインレッスンは、対面の授業と異なり、教える側も教わる側も場所の制約を受けず、スキマの時間でも学習ができるといったメリットがあり、近年、オンラインレッスンを取り入れる学校や習い事教室は増加の傾向にあります。
また、すでに対面式の授業を行っている場合にも、オプションとして個別のオンラインレッスンを設けることで、教室の差別化につなげるといったことが可能です。
この記事では、オンラインレッスンを取り入れたい、これから始めたい!という方向けに、必要な準備や事前のチェックポイントを解説しています。
オンラインレッスンを取り入れて、教室の「教える」をより多様化していきたいという方はぜひチェックしてみてください。
オンラインレッスンとは?
オンラインレッスンとは、インターネットを介して行われる授業形態です。講師側と受講者側がインターネット通信を介して繋がり、レッスンを行います。近年、特にコロナ禍の影響もあり急速に普及しているといえるでしょう。レッスンは、主にZoomやMeetといったオンラインミーティングのツールを用いて行われます。
これまで対面のみで授業をしていた塾や習い事でも、オンラインレッスンを取り入れるケースが増えてきています。従来の対面式の授業に比べると、オンラインレッスンは、受講者が自宅やどこからでも授業を受けることができるため、通勤や移動の手間が省けたり、自宅の快適な環境で学ぶことができるといった様々なメリットがあります。
しかしながら、オンラインレッスンには新たな課題も存在します。オンラインでは、受講者が世界中からレッスンを選ぶことができるため、教室側としては競争が激化するとも取れるでしょう。そのため、オンラインレッスンを始める際には、「個人レッスンで丁寧に進められる」「ここでしか学べないメニューがある」等、ほかの教室との差別化ポイントをさらに強く持っておく必要があります。
また、すでに習い事教室や塾を運営している場合、従来の対面式の授業に加えて、一部のレッスンをオンライン化するといった方法も、取り入れやすくおすすめです。
オンラインレッスンを行うメリット・デメリット
具体的に、オンラインレッスンを行うメリットとデメリットを、教室側・受講者側でそれぞれ紹介します。
オンラインレッスンを行うメリット
教室・講師側のメリット
- 教室の場所を用意する必要がなく、物件に関するコストを抑えられる
- 感染症の流行などの外的な要因で対面レッスンが難しい場合にも継続できる
- 教室のターゲットとなる人口が少ない地域でも全世界から生徒を募集することができる
受講者側のメリット
- 教室に通う必要がないため、移動や送迎などの手間が省ける
- 自宅や学校などからレッスンを受けられるため、少しの空き時間でレッスンを受けられる
- 自宅からは遠い、幅広い教室の授業が選択肢に入る
オンラインレッスンを行うデメリット
教室・講師側のデメリット
- 比較対象となる教室が対面式よりかなり多くなり、生徒の獲得が難しい
- インターネット接続が不安定だったり、ツールによるトラブルが起きる可能性がある
- 生徒の反応が対面より感じにくくなるため、オンラインにあわせた授業内容が必要
- スポーツなど、オンラインではどうしても指導の相性が悪いケースが存在する
受講者側のデメリット
- インターネットの接続・通信環境を自分で用意する必要がある
- 場所によっては集中しにくい場合がある
- 先生からのフィードバックがわかりにくい場合がある
オンラインレッスンを始めるための事前準備
機材・通信環境の準備
オンラインレッスンを始める場合、まずは機材の準備が不可欠です。重要度が高いものから順に紹介します。
- パソコンまたはタブレット
オンラインレッスンを行うためには、パソコンやタブレットが必要です。これらのデバイスを使って、ビデオ通話やオンライン教材にアクセスすることができます。 - ウェブカメラ
座ったままの授業の場合、パソコンに内蔵されているカメラでも対応することが可能ですが、ヨガやダンスなど全身が映る必要のある授業の場合、広角のカメラなどを別途用意する必要があります。また、料理教室やピアノ教室など、手元の映像が重要な場合には、手元が映るカメラを用意しておくとよいでしょう。
授業の形態や流れによって、生徒がどのような映像を見たいのかを意識して、カメラを用意するようにしましょう。 - マイク
こちらもパソコンに内蔵されているマイクでも対応は可能ですが、どうしても音質が劣るため、可能であれば別途用意しておくほうが良いでしょう。ヨガやダンスなど、先生が実際に動いて授業をする場合、イヤフォンとマイクがセットになっているヘッドセットも便利です。
また、オンラインレッスンでもっとも重要ともいえるのが通信環境です。レッスン中通信が途切れてしまうと、受講者の満足度低下に直結してしまうので、講師側の通信環境は必ず整えておきましょう。
インターネット速度は早ければ早いほどよいですが、一般的に5Mbps以上の通信速度があれば、音声や映像の途切れがなく、スムーズにレッスンが行えます。なお、オンラインゲームなど特殊な授業内容の場合にはそれにあわせた通信速度がだせるように調整しておく必要があります。
インターネットの速度は以下のようなサイトで簡単に調べることが可能です。
オンラインツール・アプリの準備
オンラインでレッスンを行う際に一般的なツールは以下のようなものがあります。
- Google meet
- ZOOM
- Microsoft teams
- LINE
受講者の募集・予約
オンラインレッスンの受講者を募集する際には、ホームページやSNSなどで希望する時間を聞いて調整するほか、予約フォームを用意してレッスンの予約を受ける方法もあります。
予約フォームを作成できるオンラインサービスもいくつかあるため、効率化したい場合にはシステムの導入を検討しているとよいでしょう。
以下のページでは、無料のGoogleアカウントで予約フォームを作成する方法も紹介しています。
集金
対面式のレッスンとは異なり、オンラインレッスンの場合直接の集金が利用できません。
そのため、以下のような方法で集金を行います。
- 銀行振込
- クレジットカード決済
- コンビニ払い
- QRコード決済
どの支払方法の場合も、未払いや当日キャンセルを防ぐため、レッスンの開始までにお支払いを受けておくほうが良いでしょう。
決済システムを導入すると、上記のお支払い方法のうち複数を一度に導入できたり、予約などの日程調整も一緒にできる場合もあるため、オンラインレッスンを始める際には一度利用を検討してみましょう。
受講者への案内
受講者には、支払時、前日に必ずレッスンのミーティングURLを送るようにしましょう。
記載する内容の例は以下のとおりです。
- レッスン参加のお礼
- 受講料支払の報告(支払時)
- レッスンの時間・持ち物など
- ミーティングURL
- 接続の際の注意点
たとえば:入室時に名前を生徒名にしてもらう、など
事前リハーサル
レッスンの前には、必ず事前リハーサルを行いましょう。同じスクールの運営者や家族に実際にレッスンを行うツールへアクセスしてもらい、画面の見え方、音量などをチェックします。
以下にチェックリストをまとめたので、是非活用してみてくださいね。
- ミーティングURLに間違いがないか
アクセスしてレッスン会場につながるか?スペルミスや切れている部分はないか? - 画像に乱れや見えづらい部分はないか
- 音声に乱れや聞き取りにくい部分はないか
- 先生や講師の映像で写ってはいけないものが写っていないか
たとえば:自宅の背景や先生の私物など - レッスンで資料や動画を映す場合、画面共有は行えるか
画面共有の場合、デスクトップに生徒へ見せてはいけない情報が表示されていないか - 生徒側の音声が聞こえるか(必要な場合)
- 生徒側の映像が見えるか(必要な場合)
- 講師側からチャットを送信できるか(必要な場合)
- 生徒側からチャットを送信できるか(必要な場合)
質疑応答を受ける場合にはチェック
まとめ
オンラインレッスンを始める際に必要な準備やチェック項目を公開しました。
これからオンラインレッスンを始めたい方や、塾や習い事教室でオンライン授業を取り入れたいかたは是非参考にしてみてくださいね。
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「教える」にチャレンジしてみる際には、ぜひ一度導入をご検討くださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。